活動状況

CONTACT

CARBON CIRCULAR ECONOMY

マッチングイベント

令和7年度 第9回マッチング交流会(大崎上島町カーボンリサイクル関連施設の視察ツアー)

開催報告

令和7年度第9回マッチング交流会では、会員限定イベントとして、広島県大崎上島町にあるカーボンリサイクルに関連する施設(大崎クールジェン株式会社、カーボンリサイクル実証研究拠点)の視察を実施いたしました。

 

●日時  2026年2月17日(火) 10:15~16:10
●場所  大崎クールジェン株式会社及びカーボンリサイクル実証研究拠点

 

 

 

1. 大崎クールジェン株式会社(大崎クールジェンプロジェクト)

大崎クールジェンプロジェクトは、「革新的低炭素石炭火力発電」の実現を目指すプロジェクトとして、経済産業省・NEDOの支援を受けながら2012~2022年度の11年間で以下の3段階での実証事業を行いました。

 

<第一段階>
酸素吹石炭ガス化複合発電(IGCC)実証
従来の微粉炭火力発電と比べ、高い発電効率を達成
<第二段階>
CO₂分離・回収型酸素吹石炭ガス化複合発電実証
IGCCとCO₂分離・回収設備との組み合わせにより、燃焼前の石炭ガスからCO₂を効率的に回収し、CO₂排出量を大幅に削減しました。
<第三段階>
CO₂分離・回収型酸素吹石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC)実証
燃料電池導入により、更なる高効率化を達成

 

その後、2023~24年度には木質バイオマス混焼による酸素吹IGCCの実証研究を行い、2025年8月からはCO₂分離回収設備を備えたIGCCで、電力系統の変動に対応する発電出力の調整能力向上と負荷変動に伴う設備や触媒の耐久性評価、および電力需要が少なく余剰水素が発生する時間帯での燃料等の合成に伴う技術検証を行っています。

 

 

 

 

2. カーボンリサイクル実証研究拠点

2-① JCOAL(一般社団法人カーボンフロンティア機構)による概要説明

この実証研究拠点は、2020年度に工事着工、2022年6月から実証研究を順次開始しました。「実証研究エリア」「藻類研究エリア」「基礎研究エリア」の3区域で構成され、大崎クールジェン㈱で分離・回収したCO₂を直接パイプラインで輸送し、カーボンリサイクルの要素技術開発と実証研究が進められています。
まず、JCOALから実証研究拠点の施設概要と、この施設で実施中あるいは完了した実証研究の概要についての説明を受け、PR動画視聴後にENEOSグローブ㈱、東北大学+住友商事㈱、IMAT(一般社団法人日本微細藻類技術協会)による実証研究について、それぞれの研究目的や内容、設備について詳しい説明を受けました。

 

 

 

 

2-② ENEOSグローブ㈱:カーボンリサイクルLPGのための触媒実用性向上と製造プロセスの研究開発

この研究では、CO₂と水素を原料とするカーボンリサイクルLPG(プロパン・ブタン)の製造技術確立を目指し、触媒性能向上およびプロセス最適化に関する実証研究を実施しています。既存LPGインフラを活用可能な「ドロップイン型カーボンリサイクル燃料」の創出を志向し、脱炭素社会における現実的なエネルギー転換手段として期待されています。
過去3年間のNEDO委託事業の成果を基に、2025年度以降は①触媒改良による耐久性・選択性向上、②量産化を見据えた触媒製造手法の確立、③ベンチスケール実証設備の設計・運転検証、④国内実証に向けた技術的検証および概略計画策定を推進し、社会実装を見据えた段階へ研究を発展させています。

 

 

 

 

2-③ 東北大学+住友商事㈱:シリコン系廃棄物の高度資源化技術によるカーボンリサイクル型SiC合成の研究開発

この研究では、高度なデバイス物性が要求されるSiCを、シリコン系廃棄物とCO₂を用いるカーボンリサイクル技術で合成する研究開発を進めています。シリコン半導体の加工に伴う廃棄物や、太陽光発電パネルの廃棄物を原料に、これまでに確立したCO₂資源化技術を応用してSiC粉末を合成し、カーボンニュートラル社会および循環経済の実現に向けた応用展開を目指しています。

 

 

 

 

2-④ IMAT(一般社団法人日本微細藻類技術協会):微細藻類産業の価値向上を目的とした支援・研究

この研究では、日本国内の微細藻類事業者の意見・技術の集約の場として、微細藻類産業の発展推進と評価手法の標準化、環境負荷の算定等を推進しています。環境調節によって多様な気候を模した環境下での微細藻類種の培養、乾燥・抽出工程を開発するとともに、それらの測定・分析手法や培養方法・条件の標準化に関する研究も行っています。