令和6年度 第1回マッチング交流会
開催報告
講演Ⅰ「カーボンリサイクル政策について」
経済産業省 資源エネルギー庁
資源・燃料部
燃料環境適合利用推進課(カーボンマネジメント課)
課長補佐 笹山 雅史 氏
日本の温室効果ガスは、2022年度に11億3,500万tと過去最少となり、省エネと電力の低炭素化を中心に削減が進んでいます。国際公約である2050年カーボンニュートラルには、化石燃料に対する過度な依存からの脱却と、危機に強いエネルギー需給構造、そして経済成長へとつなげるGX技術の高度化が必要であり、政府は2023年5月のGX推進法とGX脱炭素電源法の成立、そして同年7月の脱炭素成長型経済構造移行推進戦略の策定へと展開しました。
今回は、CO2の分離・回収から輸送、利用までのサプライチェーン、CO2を原料とする化学品や燃料の合成、鉱物への固定化を進めるカーボンリサイクル技術とその実証、そしてそれらの機運を高める国際会議やSHK(算定・報告・公表)制度でのカーボンリサイクルの扱いの論点などを幅広くご説明頂きました。
講演Ⅱ「Na-Fe 系酸化物による革新的 CO2分離回収技術を中心とした環境材料の開発状況のご紹介」
戸田工業株式会社
創造本部 商品開発1部 基礎技術開発1グループ
係長 坂本 宗由 氏
戸田工業は、酸化鉄の合成技術を応用して、電子機器や電池、デジタル記録機器などに関する最先端材料を開発・提供してきました。これらの材料は、自動車や家電製品、工場、交通インフラなど社会を支える多くの場面で使用されています。今回は、NEDO事業で開発を進めているNa-Fe系酸化物によるCO2固体回収材とメタン直接改質についてご説明頂きました。
CO2固体回収材は、0~50℃でCO2を吸収して100℃程度の加熱で放出し、CO2を選択的に化学吸着することで高純度のCO2を得ることができ、有機物を使用しないため臭気がなく扱いやすい特徴を持っています。また、メタン直接改質は、製造コスト30円/Nm3以下での低価格クリーン水素と、高い分散性・導電特性を持つ高品質カーボンナノチューブを同時生産する技術です。いずれも脱炭素化に貢献する材料や燃料として期待され、数年以内の事業化を計画されています。
交流会開催内容
令和6年度 第1回マッチング交流会を開催いたします。
今回は、経済産業省資源エネルギー庁からカーボンリサイクル政策についてお話頂き、戸田工業株式会社からNa-Fe系酸化物による革新的CO2分離回収技術を中心とした環境材料の開発状況についてご発表頂きます。
グリーンイノベーション(GI)基金等を通じて、日本でも集中的に技術開発を進めているカーボンリサイクル分野について、今後の見通しや課題等を改めて整理する貴重な機会となっておりますので、この機会にぜひご参加ください!
なお、会員以外の方も参加可能ですので、カーボンリサイクル・カーボンニュートラルにご関心のある皆様のご参加をお待ちしております(同一所属先からの参加者数に制限はありません)。
講演Ⅰ 15:05~15:35(30分)
「カーボンリサイクル政策について」
経済産業省 資源エネルギー庁
資源・燃料部 燃料環境適合利用推進課(カーボンマネジメント課)
課長補佐 笹山 雅史 氏
概要資料はこちら
講演Ⅱ 15:35~16:05(30分)
「Na-Fe 系酸化物による革新的 CO2分離回収技術を中心とした環境材料の開発状況のご紹介」
戸田工業株式会社
創造本部 商品開発1部 基礎技術開発1グループ
係長 坂本 宗由 氏
概要資料はこちら
総括・事務連絡など 16:05~16:20(15分)
開催日時 |
2024年4月19日(金)15:00~16:20 |
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開催方法 |
オンライン |
費用 |
無料 |
人数 |
- |
参加対象 |
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申し込み締切 |
2024年4月17日(水)17:00 |
備考 |
受付は終了しました