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CARBON CIRCULAR ECONOMY

各種イベント・その他活動

大崎上島町カーボンリサイクル関連施設の視察を行いました!

会員向け活動の一環として、以前より多数のご要望がありました、カーボンリサイクル実証研究拠点及び大崎クールジェン株式会社の視察を実施いたしました。

 

●開催日時 2023年11月8日(水)13:00~16:40
●開催場所 カーボンリサイクル実証研究拠点、大崎クールジェン株式会社

 

 

■カーボンリサイクル実証研究拠点における概要説明/JCOAL

この実証研究拠点は、2020年下期に工事着工、2022年6月から共同設備の共用とIGCCからのCO2供給を開始しました。NEDOの委託事業で、JCOALが共用棟・研究棟の建設、設備やレイアウトの最適化を担い、大崎クールジェン㈱が土木、インフラ整備を担っています。
拠点は、「実証研究エリア」「藻類研究エリア」「基礎研究エリア」の3区域で構成され、大崎クールジェン㈱で分離・回収しパイプラインで輸送したCO2を利用したカーボンリサイクルの要素技術開発と実証研究が進められています。

 

 

 

■Gas-to-Lipidsバイオプロセスの開発/広島大学・中国電力株式会社

この研究は、CO2を固定化して酢酸を生成する(酢酸生成菌アセトバクテリウムが増殖しながら精製した酢酸を細胞外に放出する)プロセスと、その酢酸から高付加価値資質や化学品原料などを合成する(油糧微生物オーランチオキトリウムが増殖して細胞内に脂質を蓄積する)プロセスで構成される2段階発酵によるバイオリファイナリー技術の確立を目指しています。

 

 

 

■カーボンリサイクルを志向した化成品選択合成技術の研究開発/川崎重工業株式会社・大阪大学

この研究開発は、将来的に大きな需要開発が見込まれるパラキシレンについて、CO2を原料としてメタノールを経由するプロセスでの製造技術確立に向け、有効な触媒とプロセス開発を進めています。
 現在は、CO2と水素からメタノールを効率的に合成するプロセスの効率化を推進しており、今後はメタキシレンやオルトキシレンよりも付加価値の高いパラキシレンの選択率を高める研究開発を行います。

 

 

■微細藻類由来SAFの製造に係る研究開発/IMAT(一般社団法人日本微細藻類技術協会)

微細藻類が成長過程で蓄える油脂を抽出して改質する技術を開発することにより、SAF(Sustainable Aviation Fuel)として脱炭素化に貢献する航空燃料の供給を目指しています。
環境調節することで多様な気候を模した環境下での微細藻類種の培養、乾燥・抽出工程を開発するとともに、それらの測定・分析手法や培養方法・条件の標準化に関する研究も行っています。

 

 

 

■大崎クールジェンプロジェクト/大崎クールジェン株式会社

大崎クールジェンプロジェクトは、「革新的低炭素石炭火力発電」の実現を目指すプロジェクトとして、経済産業省・NEDOの支援を受けながら2012~2022年度の11年間で以下の3段階での実証事業を行いました。

<第一段階> 酸素吹石炭ガス化複合発電(IGCC)実証
       従来の微粉炭火力発電と比べ、高い発電効率を達成

<第二段階> CO2分離・回収型酸素吹石炭ガス化複合発電実証
       IGCCとCO2分離・回収設備との組み合わせにより、
       燃焼前の石炭ガスからCO2を効率的に回収し、
       CO2排出量を大幅に削減しました。

<第三段階> CO2分離・回収型酸素吹石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC)実証
       燃料電池導入により、更なる高効率化を達成

現在も木質バイオマス混焼による酸素吹石炭ガス化複合発電の実証研究を行っており、カーボンニュートラルに向けた石炭火力発電の新たな可能性を追及しています。

 

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