活動状況

CONTACT

CARBON CIRCULAR ECONOMY

次世代教育

広島県立広島高等学校の1年生を対象としたカーボン・サーキュラー・エコノミーを学ぶ特別授業を開催しました。

将来的な、カーボンリサイクル関連技術の研究・開発等を担う人材育成に向け、広島県立広島高等学校の1年生約230名を対象に、カーボン・サーキュラー・エコノミーを学ぶ特別授業を開催しました。

 

●開催日  2026年2月3日(火)14:25~15:15
●開催場所 広島県立広島高等学校

 

 

■授業風景

広島県カーボン・サーキュラー・エコノミー推進協議会の会長を務める広島大学大学院先進理工系科学研究科の市川貴之教授にご登壇いただき、自身の研究内容とカーボンニュートラル・カーボンリサイクルとの関わりや、県事業での役割等について、具体的な事例を交えながらお話しいただきました。

 

 

 

 

はじめに市川教授からは、産業革命以降の人口増加に伴って、二酸化炭素排出量が増加していった歴史や、カーボンニュートラル達成に向けた日本や世界の動向、その中におけるカーボンリサイクルの重要性についてお話しいただきました。
二酸化炭素と水素を組み合わせることで、石油から作られるあらゆる化学合成品を代替できる一方で、現状ではコストの面での課題も大きいことから、二酸化炭素を資源として活用するカーボンリサイクルの発展には、市川教授の専門分野である水素をいかに安く効率的に製造できるかが鍵を握っていることを説明いただきました。また、二酸化炭素の分離回収方法として、多孔体への吸着や炭酸カルシウムとして合成する技術があると紹介し、生徒たちは気体である二酸化炭素を収集できることに驚いている様子でした。

 

 

 

 

最後に、化学や生物といった技術面の発展だけでなく、法整備や経済合理性の観点からクリアしなければならない課題も多くあるため、カーボンニュートラルの達成に向けては、文系・理系を問わず全分野が協力して取り組むべきであると、生徒たちの将来のキャリアに繋がるメッセージを送りました。

 

 

 

 

後半には、広島県から、県内における二酸化炭素の分離回収技術やカーボンリサイクルコンクリートの設置事例など、社会実装の具体的な事例を紹介しました。また、広島県大崎上島町の「カーボンリサイクル実証研究拠点」において最先端の研究が行われており、広島県はカーボンリサイクルの「先進地」として全国に先駆けて事業を進めている現状を伝えると、生徒たちは興味深く耳を傾けていました。

 

 

 

 

特別授業を通して、生徒からは「二酸化炭素は環境によくないイメージがあったが、水素と結びつけることによって様々な石油化学製品をつくることができると知り、たくさんの可能性がある資源だと認識が変わった」「文系に進学しようと思っていたため、今まで、地球温暖化等の問題は理系の分野であり、自分が考える余地はないと思っていたが、法律や経済などの文系の視点からも考えなければならない課題があることを学び、自分で壁を設けずに幅広く学んでいきたいと思った」「二酸化炭素を分離回収したり再利用したりする発想は新しくてわくわくした」「広島県内で実装されている事例を知って、自分たちの生活と環境技術がつながっていることを実感でき、もっと環境や科学について学んでみたいと思った」との感想がありました。

 

 

 

■まとめ

生徒に対し、カーボンニュートラルの実現に向けた手段の一つにカーボンリサイクルという技術があることや、その重要性を伝える貴重な機会となりました。二酸化炭素の利用価値について深く考察していた生徒の姿や、前向きな意見・感想が寄せられたことから、次世代教育の重要性を改めて実感いたしました。こうした、将来的なカーボンリサイクル関連技術の研究・開発等を担う次世代との交流にご興味のある方がいらっしゃいましたら、ぜひ事務局までご相談ください!

 

 

 

<協力>
・広島大学 大学院先進理工系科学研究科
 市川 貴之 教授