Vol. 24
「西風新都バイオマス発電所 CO2回収装置稼働によりカーボンネガティブ発電所が実現」
西風新都バイオマス発電所
太平電業株式会社(本社:東京都千代田区、社長:野尻 穣)は、西風新都バイオマス発電所(所在地:広島市安佐南区)において、かねてより建設を進めてまいりました小型CO2回収装置が、このたび無事完成し、6月30日より本格的な商業運転を開始しました。装置稼働によりカーボンニュートラルとなるバイオマス発電所にCO2回収機能を付加いたしました。この装置は、三菱重工エンジニアリング株式会社(本社:横浜市西区)製となり、小型CO2回収装置の商用初号機となります。回収能力は0.3トン/日、設置面積は全長5m×全幅2mと、コンパクトで汎用性の高い標準設計をベースとしたモジュール化の実現により、製造工場からのトラック輸送と設置を短期間かつ容易に実施できる構造となっております。なお、発電所設備は三菱重工グループの三菱重工パワーインダストリー株式会社(本社:横浜市中区)により2019年10月に納入され、営業運転を行っております。
さらに、回収したクリーンなCO2を発電所構内に設置した農業ハウスでトマトやイチゴ、レモンの栽培に利活用することにより、発電/CO2回収/農業といった完全自己消費かつ循環型サイクルとなるカーボンネガティブ化の確立を目指します。当社では国際社会が推進する地球温暖化防止・脱炭素社会に貢献する取り組みを進めてまいります。
三菱重工エンジニアリング株式会社製「小型CO2回収装置」
著者プロフィール
金子 博(かねこ ひろし)太平電業株式会社 電力事業本部 電力推進部
1994年に新卒で太平電業株式会社に入社。技術部、補修部を経て、
2022年1月より現所属部署にてバイオマス発電所を中心とした脱炭素
を推進する新規事業企画を担当。