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CARBON CIRCULAR ECONOMY

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広島県立広島国泰寺高等学校の1年生を対象としたカーボン・サーキュラー・エコノミーを学ぶ特別授業を開催しました。

将来的な、カーボンリサイクル関連技術の研究・開発等を担う人材育成に向け、広島県立広島国泰寺高等学校の1年生全員を対象に、カーボン・サーキュラー・エコノミーを学ぶ特別授業「持続可能なまちづくり~これからのCO2との向き合い方~」を開催しました。

 

●開催日 2024年11月20日(水)14:40~15:30
●開催場所 広島国泰寺高等学校

 

 

 

■授業風景

「カーボンニュートラル達成に向けた行政の役割」をテーマに、日本のエネルギー事情を考慮したCO2排出削減の方法や、CO2を資源として有効利用するという新しい発想である「カーボンリサイクル」について考えました。

 

 

 

 

生徒は事前学習として、カーボンニュートラルの実現に向けた主な手段である、省エネルギー・再生可能エネルギー・カーボンリサイクルの3つのグループに分かれ、全国の各都道府県と広島県の取組を比較しスライドにまとめて発表を行いました。授業当日は、広島県イノベーション推進チームから、その発表内容のフィードバックを行い、省エネや再エネのメリット・デメリットおよび広島県の各取組について説明しました。資源の乏しい日本では再エネのみではエネルギー供給が不安定になることや、化石燃料の使用をやめると生産できなくなってしまう産業分野もあることなどを説明し、化石燃料からの完全な脱却は難しい課題であることを学びました。

 

 

 

 

そのうえで、カーボンニュートラルを実現するためには、エネルギー源の利点を組み合わせて使うエネルギーミックスの重要性や、どうしても排出されてしまう二酸化炭素を資源として活用するカーボンリサイクルが注目されていることを紹介しました。
生徒は熱心にメモを取りながら、話し合いを求められた際には、二酸化炭素のイメージや使われている場面について、活発に意見交換をしていました。

 

 

 

 

その後、CO2を分離回収し、利用することの重要性や、カーボンリサイクルに係る広島県の取組、実際に広島県内企業が取り組んでいるカーボンリサイクルの研究事例なども紹介し、広島県が全国に先駆けて力を入れているカーボンリサイクルとは何かについて学びました。

 

 

 

 

特別授業を通して、生徒からは「二酸化炭素と聞くとどうしても悪いイメージが浮かんできてしまっていたが、生物が生きる上で大事だったり、炭酸飲料などに利用されていると知った」「今までは二酸化炭素に悪い印象ばかり持っていたが、今日の講演を通して、二酸化炭素を有効利用していくという手段もあるということに気づき、二酸化炭素に対する印象が変わった」との感想がありました。
また、生徒謝辞では「二酸化炭素を資源として利用するという逆転の発想が面白く、これからは二酸化炭素について多角的に考えていきたい」との言葉をいただきました。

 

 

 

■まとめ

生徒に対し、カーボンニュートラルの実現に向けた手段の一つにカーボンリサイクルという新しい発想・技術があることや、その重要性を伝える貴重な機会となりました。生徒の皆さんがCO2の利用価値について深く考察していた姿や、前向きな意見や感想がみられたことから、次世代教育の価値を改めて実感いたしました。こうした、将来的なカーボンリサイクル関連技術の研究・開発等を担う次世代との交流にご興味のある方がいらっしゃいましたら、ぜひ事務局までご相談ください!