Vol. 31
「脱炭素に係るコンサルティングサービス(JANUS)」
1. エネルギーと環境のコンサルティング企業、JANUS(ジャナス)
日本エヌ・ユー・エス株式会社(JANUS)は、エネルギーと環境の分野でサービスを提供する、日揮グループのコンサルティング会社です。2015年のパリ協定、及び同年に国連サミットで採択されたSDGsを背景に、脱炭素社会の実現をサポートすべく、幅広いテーマに対し、コンサルティングを実施しています。
2. 「脱炭素」関連コンサルティングサービス
一言で「脱炭素」への取組と言っても、省エネ・再エネ、CCUS、原子力、水素・アンモニアなど様々な技術が考えられ、またそれらをサポートする仕組みとして、クレジットなどのインセンティブ、ESG、アカウンティング他規制等の事業環境など、その内容は多岐にわたります。脱炭素に関連するJANUSの実績をいくつかをご紹介します。
(1)CCUSコンビナートモデル及びカーボンネガティブモデルの調査検討
JANUSと日揮グローバル株式会社は、昨年度よりNEDO事業として、複数のCO₂排出源が近接して立地するコンビナートにおける効率的で実現可能性の高いCCUSのモデルの構築、及びバイオマス発電所からのCO₂回収を起点とし、クレジットの活用なども含めたカーボンネガティブなモデルの構築に向け、調査・検討を実施しています。この事業は、JANUSが過去に実施した、排出源に適したCO₂分離・回収技術のスクリーニング調査や、CCUを想定したLCA・アカウンティング調査、日揮グローバルによるCCUSに係るプロセス設計等エンジニアリング業務の実績を生かしたものです。
(2)CCUS課題検討ワーキンググループ
脱炭素やサーキュラーエコノミー実現の一つの手段としてCCUを検討している自治体や関連企業と合同でワーキンググループを結成し、専門家との議論を重ね、CCUの実現を妨げている法規制上の課題を洗い出し、その解決策を検討しました。
(3)JCMの取組
各国の脱炭素化政策の加速に伴い、JCMクレジットの創出・取得を含めた実現可能性調査業務やJCMクレジット獲得支援業務を拡大、発展させています。
(4) 水素・アンモニア関連
CO₂を出さないエネルギー媒体として期待される水素・アンモニアに関する技術調査や、水素・アンモニアのサプライチェーン構築に向けた各種検討・調査を通じて、水素・アンモニアを活用した脱炭素化の取組を支援しています。
JANUSは、官公庁、自治体、エネルギー会社、製造会社他、様々なお客様からの幅広いテーマについて、日揮グループと協調しつつ、文献調査、環境調査、F/S調査、海外調査、解析・評価、リスクコミュニケーション、政策支援、行政・地元対応、国際会議対応、専門委員会設置といった多様な手法で課題にアプローチしてきました。
今後も、お客様と相談しながら、課題に最も適した手法を組み合わせてご提案し、お客様とともにソリューションを目指していきます。
著者プロフィール
篠原 千晶(しのはら ちあき)日本エヌ・ユー・エス(株)地球環境管理ユニット シニアコンサルタント
CCUSの政策・制度、技術等様々な調査・検討をはじめ、脱炭素に関するコンサルティング業務に携わる。
JANUSウェブサイト
https://www.janus.co.jp/
<CCUSニュースブログ掲載中>
https://www.janus.co.jp/environ/CCSNews/tabid/76/Default.aspx